■もじり附けとは
 

もじり附けは5.7.5の上5と中7で一つの意味をもたせ、その同じ中7と下5でまったく違った意味を持たせる句です。つまり中7を同音異義として使いこなすわけです。

梅雨あけてはちがつきたる花の芯

上5と中7の「梅雨あけてはちがつきたる(八月来たる)」の意味は文字通り梅雨明けで八月が来たということ、では中7と下5はいかがでしょうか。

はちがつきたる(蜂が付きたる)花の芯 甘い花の芯に蜂がついて蜜をすっているというわけです。

 

例1 二日酔いしょくよくはないこの不況

  上5と中7: 二日酔いしょくよくはない(食欲はない)

  中7と下5: しょくよくはない(職良くはない)この不況

 

例2 ビキニ着たひとみつめたいコンタクト

  上5と中7: ビキニ着たひとみつめたい(人見つめたい)

  中7と下5: ひとみつめたい(瞳冷たい)コンタクト

 

例3 氷かむつめたいせつな手のモデル

  上5と中7: 氷かむつめたいせつな(冷たい刹那)

  中7と下5: つめたいせつな(爪大切な)手のモデル